本研究は、地方(ケーススタディとして福島県)の4つの中核的病院(1つは、改築前後にまたがるため調査対象としては5事例で、竣工が60年代までが2事例で2000年以降が3事例)を調査対象として、今日まで患者や看護職員に比べて研究対象とされて来なかった医師の立場から見た病院建築の全体及び諸室の平面・空間計画、環境性能等への意識・評価及びその要因を明らかにした。 具体的には、①医師の勤務時間中の滞在場所・滞在割合、②診察室・医局など医師の利用諸室に関する意識、③外来や管理部門を中心とする医師の勤務時間中の移動に対する意識や実態といった部分で、古い病院と新しい病院の違いなども明らかにした。
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