近年、駅施設周辺地下空間の相互接続・商業化が活発であり、平常時の快適利用および非常時の適切な避難誘導が求められる。地下空間は似通った風景になり空間的魅力が小さく、その場がどこであるのかわかりにくいため迷いやすい。本研究では地下において視環境が内部に限定される風景を「地下景観」と呼称しその印象と行動の関係を考察した。全国7都市の地下街約400地点での静止画・3D動画の撮影調査を行い、被験者による代表的地点の景観評価実験を行なった。結果、地下空間は避難行動を阻害する不安感、圧迫感を与えやすいこと、その軽減に吹き抜け設置や天窓等からの自然光導入や屋外視認が有効であることを示し行動との関係を考察した。
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