研究課題/領域番号 |
23560749
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
岡井 有佳 立命館大学, 理工学部, 准教授 (50468914)
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研究分担者 |
内海 麻利 駒澤大学, 法学部, 教授 (60365533)
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キーワード | フランス / SCOT / PLU / 都市計画マスタープラン / 地区計画 |
研究概要 |
本研究は、日仏の基礎自治体を中心とした計画・規制制度(SCOT-PLUと都市計画マスタープラン-地区計画)を対象に、制度面および運用面から両国の制度の比較を行うことで各々の意義と課題を明らかにし、両国の制度の発展に寄与することを目的としている。研究の方法は、日仏の各々において、制度面の把握、および、事例調査地区における現地調査による運用面の把握、ならびに、日仏の計画・規制制度の比較を行う。 平成24年度は、日本においては、昨年度に引き続き運用面の把握として、神戸市に対する現地調査を行い、都市計画担当者とのインタビュー調査および関係書類の収集を実施した。 フランスにおいては、平成23年度に行った制度面の把握を踏まえて、平成24年度は、主に運用面の把握を行った。具体的には、アルザス地域圏およびイル・ド・フランス地域圏のSCOTとPLUの収集を継続するとともに、特に、ストラスブール都市圏のSCOT、北アルザス地域のSCOT、Frange Ouest du Plateau de la Brie地域(イル・ド・フランス地域圏)のSCOTを詳細調査の対象地区として選定した。そのうち、上位計画と下位計画においてタイプの異なる計画関係として、①北アルザス地域のSCOTとMietesheimのPLU、および、②ストラスブール地域のSCOTとストラスブール都市圏のPLU、③イル・ド・フランス地域圏の基本計画とFrange Ouest du Plateau de la Brie地域のSCOTの関係に着目し、関係する行政団体(北アルザス地域のSCOT混成事務組合、ストラスブール地域のSCOT混成事務組合、ストラスブール都市圏共同体、Haguenau市役所、イル・ド・フランス地域圏)の都市計画担当者とのインタビュー調査、および、行政資料等の関係書類の収集を実施し、実態の把握に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究においては、研究目的達成のために、[1]日仏の文献レビュー、ならびに、調査対象地域選定、および、事前現地調査、[2]第一段階で選定した調査対象地域における関係公共団体、および、関係団体へのヒアリング調査等からなる現地調査、ならびに、調査結果の分析・検討と考察、[3]日仏の計画・規制制度の比較、第二段階の現地調査の補足調査、および研究の総括という3段階の研究プロセスを設定している。 このうち、平成23年度は、第一段階および第二段階の一部を終えている。平成24年度は、第二段階の調査対象地区へのヒアリング調査および資料収集からなる現地調査と、調査結果の分析・検討の一部、ならびに、第三段階の現地調査の補足調査の一部を終えており、研究の進捗状況は70~80%程度に達している。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、事例調査の補完調査として、日本においては世田谷区と神戸市において追加的な調査を行い、フランスにおいては、SCOT策定主体に加えて、PLU策定主体、さらには国の地方部局の担当者等へのヒアリング調査および資料収集を可能な限り行ったうえで、事例調査の結果の分析・検討、および、日本とフランスの計画・規制制度の比較を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
会計上、次年度使用額にあがっているが、この額は3月に計画通り執行している。 平成25年度の予算については、フランスへの現地調査(2名、計2回予定)として外国旅費および協力者等への謝礼の支出、日本の現地調査として2か所程度の国内旅費の支出と、学会発表に要する費用として国内旅費および掲載料等の支出を予定している。さらに、上記の調査、作業等に伴う関連図書の購入、文具、郵送料などの支出を予定している。
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