人口減少過程でのコンパクトシティの実現手法を考察するために、日米独英の事例を現地調査し、我が国では空き家問題への対応を中心に調査した。 対象国の人口減少都市の特徴や対応策にはそれぞれ特徴があるが、明確な政策目標の設定、都市政策としての実施により、多くの人口減少都市では人口回復傾向が見られ、都市空間の質も高まっている。 日本の多くの都市・地域が人口減少過程となり、空間的な影響である空き家問題が拡大している。行政と民間との協同で空き家活用に成果を上げている例も見られる。コンパクトシティに向けた都市計画対応も始まったが、地域特性やガバナンスの視点が弱く、計画手法の展開や成果は未熟な段階にとどまっている。
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