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2014 年度 実績報告書

中世阿弥陀信仰の建築造形とその思想的背景についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 23560768
研究機関京都大学

研究代表者

冨島 義幸  京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80319037)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワード阿弥陀堂 / 浄土教 / 密教 / 平等院鳳凰堂 / 無量光院 / 浄土寺浄土堂
研究実績の概要

中世前期を中心に、阿弥陀浄土信仰の建築造形と、そこから浮かび上がってくる阿弥陀信仰の実態、およびその基盤となる中世仏教について検討した。主たる内容・成果は以下のとおりである。
①重源の浄土寺浄土堂の造形と、重源の阿弥陀信仰を中心とする仏教思想との関係について検討した。これまで中国の宋の仏教との関係が注目されてきた重源であるが、日本中世の顕密仏教の影響の重要性を指摘した。本研究の内容の一部は、冨島義幸「重源・栄西の建築―革新と伝統―」(狭山池シンポジウム、2014年)として口頭発表した。
②平泉の無量光院跡の調査を継続的におこない、遺構の分析をつうじて阿弥陀浄土の造形の具体的な表現の一端を明らかにした。とくに今年度は、無量光院阿弥陀堂の前池舞台をふくめた復元CGの作成することにより、平成25年度に冨島義幸「都市平泉と浄土信仰」(「平泉の文化遺産」の世界遺産追加登録に係る国内専門家会議、2013年)として口頭発表した内容、すなわち阿弥陀堂とそれを取り巻く周辺の景観との関係から読み解かれる、阿弥陀信仰の建築造形の思想的な意味についてより具体的に検証した。現在、この研究成果を公表するための学術論文を執筆中である。
③阿弥陀信仰にもとづく建築についての新たな造形論の基礎を築くべく、研究の総括をおこなうとともに、浄土教中心史観の問題点、中世の密教と阿弥陀信仰の関係、中世仏教における浄土教の位置づけについて検討し、その成果を冨島義幸「阿弥陀信仰の造形と顕密仏教―「浄土教」概念の再検討―」(第3期第5回日本宗教史懇話会サマーセミナー、2014年)として口頭発表した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 図書 (3件)

  • [学会発表] 重源・栄西の建築―革新と伝統―2014

    • 著者名/発表者名
      冨島義幸
    • 学会等名
      狭山池シンポジウム2014
    • 発表場所
      SAYAKAホール
    • 年月日
      2014-11-08 – 2014-11-08
    • 招待講演
  • [学会発表] 阿弥陀信仰の造形と顕密仏教―「浄土教」概念の再検討―2014

    • 著者名/発表者名
      冨島義幸
    • 学会等名
      第3期第5回日本宗教史懇話会サマーセミナー
    • 発表場所
      白浜荘
    • 年月日
      2014-08-21 – 2014-08-21
    • 招待講演
  • [図書] 日本都市史のなかの平泉2014

    • 著者名/発表者名
      高橋康夫・冨島義幸ほか
    • 総ページ数
      209
    • 出版者
      岩手県教育委員会ほか
  • [図書] 仏教美術論集5 機能論2014

    • 著者名/発表者名
      長岡龍作・冨島義幸ほか
    • 総ページ数
      429
    • 出版者
      竹林舎
  • [図書] アジアの灌頂儀礼 その成立と伝搬2014

    • 著者名/発表者名
      森雅秀・冨島義幸ほか
    • 総ページ数
      323
    • 出版者
      法蔵館

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公開日: 2016-06-01  

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