研究課題
基盤研究(C)
浄土教中心史観のもと、「浄土教建築」として密教建築と対置されてきた阿弥陀堂を主たる研究対象とし、その空間構成やそこでの法会などから「浄土教」概念の問題点を明確化するとともに、顕密仏教なかでの阿弥陀信仰の位置づけの方向性を示した。さらに阿弥陀信仰の造形は、両界曼荼羅や弥勒信仰など顕密の多様な信仰との関わりのなかで、阿弥陀堂という個別の建築の枠をこえて、伽藍や都市、自然環境へと展開していたことを明らかにした。
日本建築史