気相合成法によりSn/Si及びAg/Si複合ナノ粒子の作製と電子輸送現象に関する研究を行った。雰囲気制御しながらSn/Si複合粒子を作製した結果、残留気体が、粒子の表面エネルギーに影響を及ぼし、成長した粒子の形態、構造に影響を与えることが明らかとなった。また、Sn/Si複合粒子堆積膜は、エキシトン機構により超伝導転移温度が上昇し、ナノ粒子間ネットワークの伝導に起因して臨界磁場が増加することを見出した。Ag/Si複合粒子堆積膜の電気伝導特性は、金属-半導体転移により、特定の組成で電気抵抗が大きく変化し、さらにホール係数がAgナノ粒子堆積膜に比べて転移点近傍でおよそ20倍増大することが観測された。
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