特徴的なナノ構造を有するバクテリアセルロースゲル(ナタデココ)を用いて,金属塩担持バインダレスカーボン電極の合成を試みた。種々の金属イオン(Mo, Mn等)を含む水溶液にナタデココを含浸,乾燥を行い,引き続き窒素雰囲気下で加熱処理を行った。セルロース中の酸素と含浸金属塩が反応することで,それらの金属酸化物がセルロース炭化物中に高分散担持され,さらに,加熱前のセルロースファイバのナノフィブリルがそのまま保持炭素化されることで,ミクロ孔性のバインダレス電極が得られた。担持金属酸化物はレドックス反応の活性種として機能し,ポーラスカーボン由来の電気二重層容量に加えて疑似容量の増加が認められた。
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