次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度までに課題となっていた粒子径のばらつきがなくて1-2μmの樹脂小球体は、重合度を低くするという簡便な方法で作製できる条件を確立することができ、また、その炭素化処理条件においても濃硫酸浴に3分間程度浸漬した後で、500℃までとそれ以上の高温の最終処理温度で加熱処理することによって、樹脂小球体としての形状や細孔を維持したままで炭素化処理することができた。比較的、簡便な方法を見つけることができたので年度当初の予算をすべて使用するまでもなく実験が順調に進み、結果として508,009円の繰越金を残した。 平成25年度では実際にイオン二次電池用コイン型セルを組み、その電気化学的挙動を解析する必要がある。コイン型セルの組み立てにあたっては、専用の樹脂小球体作製用ガラス製反応容器や加熱処理用の管状炉用炉心管ならびに熱電対、高純度アルゴンや窒素ガス、コイン型セルの乾燥保管デシケーターなどの消耗品が不可欠である。賦活の必要性が生じた場合には、石英ガラス管を使用してガス賦活や薬品賦活を行う必要がある。 また、樹脂小球体の作製には収率の関係から有機溶剤や樹脂原料試薬、熱分析専用白金パンなどが不可欠である。そこで、平成24年度の繰越金と今年度予算の合計1,008,009円から700,000円相当の消耗品購入予算が必要である。また、コイン型セルの作製については現有設備では不十分であることから外部機関に出向いて作製する必要があり、さらにそれらの成果を学会等で発表または学術雑誌等に投稿するために308,009円相当の費用、計1,008,009円の費用が不可欠である。
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