高速CVD法で垂直成長させたMW-CNTから得られた配向CNTシートを用いて、ホットメルトプリプレグ法によって配向CNT/エポキシ複合材料を製作した。CNT体積率32.8 %の複合材料において、ヤング率89 GPa、引張り強度239 MPaという極めて高い値が得られた。複合材料におけるCNTの配向角度分布を測定するとともに、等価介在物理論(Mori-Tanaka理論)によってCNTのヤング率を推定した。体積率32%の一方向CNT複合材料、および体積率35%の2次元ランダム配向CNT複合材料において、一方向CFRP積層板および擬似等方CFRP積層板と同等のヤング率が発現する可能性が示された。
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