本研究では、希土類磁石Nd/Nd-Fe-Bの界面に生成されたNd-Oを対象として、高保磁力化に必要な微視的組織形成を理解するための電子論的解析を行った。 (1) 規則相の基底状態解析。 (2) NdOx-fccの形成メカニズムの第一原理モデリング。Nd-O酸素固溶体がfcc-base構造から形成されることの電子論的な起源を解明した。(3) Nd-O/Nd界面の大規模電子構造解析。NdOx-fccの界面は安定しやすいことが分かった。(4) Cu元素の効果。各構造におけるCu原子の存在状態ならびに安定性を調べ、Cu元素はNdO-ZnSやc-Nd2O3に固溶可能性を示した。
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