研究課題/領域番号 |
23560867
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
幹 浩文 和歌山大学, システム工学部, 助教 (20403363)
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研究分担者 |
土谷 茂樹 和歌山大学, システム工学部, 教授 (30283956)
菊地 邦友 和歌山大学, システム工学部, 助教 (20588058)
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キーワード | 吐出機構 / 高段差 / 機能性インク / 微細パターン |
研究概要 |
H24年5月カナダVancouberで開かれた国際会議[2012 IEEE International Magnetics Coference」で、「Novel Inkjet Mechanism Using Pulsed Thermal-magnetic Driving 」の研究発表と、H24年11月に名古屋で開かれた国際会議「23rd 2012 International Symposium on Micro-NanoMechatronics and Human Science」で、「Thermal Magnetic Inkjet Mechanism for the Application of Micro Pattern Fabricatin on the Highly Unlevel Micro area」のタイトルで研究発表を行った。加熱機構の設計において、当初の天上カバー裏面のマイクロヒータ配置のみ状態ではヘッド部流路チャンネル内インクの温度分布がヒータ近傍と流路チャンネル底面とで大きな温度差が生じるため、インクが場所によってはキュリー温度を大きく上回るところとキュリー温度以下に留まってしまうという問題点があった。ヘッド部流路チャンネルの上下面にマイクロヒーターをアレイ配置することによって流路チャンネル断面中心部のインク温度がキュリー温度以上を確保しながらもヒータ近傍のインク温度が過剰に上昇しなく、より充満したボリューム形状を持ったインク領域が瞬時キュリー温度以上になれることと連発吐出に必要熱機構の駆動電圧のパルス形状について階段状の印加駆動の必要性が分かった。冷却効果も考慮に安定で強力な連発吐出可能改良の構造設計に基づいた加工プロセスの改善を図った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新しい課題の抽出ができ構造設計の改善案を反映した加工プロセスに取り組むことができたが、性能評価途中段階であり、要素技術の改良において研究目標を満足できる構造、寸法、材料設計や加工手法でまだ余地が残ってあることから概ね順調に進んでいると考えられるが、H25年度中に課題に集中して、研究目標を達成したい。
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今後の研究の推進方策 |
今年度中は、投入済の新しい解析ツールCOMSOLを活用し、熱と磁気の連成解析によって現実に近い構造解析解を導き出し、作製プロセスの詳細工程においての要素技術を確立し、改良設計を反映したデバイスの第2次試作を行い、性能評価と作動原理実証のうえ、マイクロヒータを備えた熱磁気吐出駆動特性の再評価を行い、機能性インク的長距離飛翔の実用化に向けてのさらなる課題を超出し、改良・解決策の提案や指針を提示する。また、安定した周期的連続吐出の実現可能な印加駆動パルスの仕様を提示する。
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次年度の研究費の使用計画 |
直接経費計60万円、うち 1.成果発表会(機械学会―岡山大学):7万円(交通費・参加登録費・資料代・宿泊費など) 2.薬品・基板材料・ナノ粒子など消耗品:30万円 3.発表論文投稿・校正料:10万円 4.印刷・複写費:3万円
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