研究課題/領域番号 |
23560878
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研究機関 | 拓殖大学 |
研究代表者 |
木嶋 彰 拓殖大学, 工学部, 教授 (10195232)
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キーワード | 金属テクスチャ / 感性評価 / ショットブラスト加工 |
研究概要 |
平成24年度は,金属テクスチャの試料製作,金属テクスチャの感性評価にふさわしい用語の選定を行い,感性評価を行った. 試料の金属種は,平成23年度に選定したアルミニウム合金,ステンレスに加え純銀,白銅,純チタンの計5種である.また,ブラスト加工の投射材はガラスビーズとカーボランダムの2種とし,作製した試料について表面粗さおよび色度などの物理量を測定し各値の相関を導いた. 平成23年度に行った感性評価では,被験者ごとに評価が分散する傾向がみられた.そこで,平成24年度は金属テクスチャの感性評価にふさわしい用語を,製品コンセプト,心理的反応,複合感覚,単感覚の4階層に分類し,クラスター分析によって選定した.さらに,選定した全用語の関係をグラフ理論に導き構造化し,構造化した評価用語から,被験者の解釈差が小さい単感覚に含まれる用語を金属テクスチャの感性評価にふさわしい用語とした. 金属テクスチャの試料38種に対し単感覚に含まれる35用語を用い10段階のSD法による印象評価実験を行った.その結果,単感覚と金属テクスチャの相関を導いた. 以上から,デザインコンセプトから単感覚を経由した金属種および表面粗さとの総体的な関係を導き,加工条件なども含めた体系化を行った.しかし,個々の実験において被験者数が少ないので,今後追加実験を行ない,論文としてまとめる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
金属テクスチャの評価方法の精査を行い,有効な評価指標を作成しつつある.
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今後の研究の推進方策 |
被験者数を増やし追加実験を行う.さらに,作成した指標をプロダクトデザイナーと金属加工業者論文に依頼しの検証を行ない指標の再検討を行なう.以上を論文としてまとめ,学会へ投稿する予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
被験者謝金,作成した指標の検証をプロダクトデザイナーと金属加工業者に依頼するための費用,交通費,データ入力の謝金
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