研究課題/領域番号 |
23560878
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研究機関 | 拓殖大学 |
研究代表者 |
木嶋 彰 拓殖大学, 工学部, 教授 (10195232)
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キーワード | 金属テクスチャ / 印象評価 / 表面粗さ |
研究概要 |
前年度は金属テクスチャの評価用語を4階層に構造化した。構造を形成する各階層化は、製品コンセプト(13用語)を最上位の概念とし、順に心理的反応(26用語)、複合感覚(26用語)、単感覚(35用語)である。最下層の概念である単感覚はテクスチャ評価においては、オノマトペを用いることが被験者のイメージの分散を軽減させることに有効であると導けた。今年度は、この階層化の精度を高めるために、各用語間の因果関係の定量化を目的とした一対比較実験を被験者数を増やして行った。実験の結果は、グラフ理論のDEMATEL法による分析で集約した。評価用語の総数は100語であった。 また、金属テクスチャ試料の印象評価実験の被験者数を増やし、金属種および表面粗さとの関係についても精度を高めた。印象評価実験では、試料38種に対し単感覚に属する35用語について10段階のSD法で評価させた。集計した結果を因子分析し、各因子と表面粗さの各値との相関を精査した。昨年度に表面粗さの測定値はRaのみであったが、今年度はRy,Rzなどの粗さの指標も加えて、因子との相関を導いた。さらに、各表面粗さの指標と単感覚の相関についても導き、金属テクスチャ評価やデザインの現場で選定する際に用いる指標の体系に取り入れた。 さらに、製品コンセプトまたは心理的反応に属する新たな概念として、ショットブラスト加工特有の審美的な因子を複数導くことができた。これらの因子は各金属種における特定の加工条件で生成されることが想定できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
26年度には、論文として発表する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
すでに体系化した評価指標を、デザイナー、加工業者に使用してもらい検証を行い、論文としてまとめる。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初計画していた人件費について、被験者を依頼していたデザイナーが多忙であったため実験予定日が遅れている。旅費は、加工業者との打ち合わせに使用する予定であったが、先方が訪問してくれたため未使用となった。 被験者を依頼していたデザイナーに、提案する評価指針についての検証実験を依頼する。また、加工業業者にも被験者を依頼するために、人件費および旅費として使用する。また論文投稿に関する費用として使用する。
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