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2013 年度 実施状況報告書

傷形状の復元アルゴリズム統合による磁気計測探傷法の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 23560887
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

笹本 明  独立行政法人産業技術総合研究所, 先進製造プロセス研究部門, 主任研究員 (90357129)

キーワード漏洩磁束法 / 渦電流探傷法
研究概要

3次元磁気センサによる磁場計測を漏洩磁束法に適用して、表面近傍の3次元ベクトル場を以下のようにして得た。
SS-400の100X35X5mmの平板で(35mm方向に並行に100mm方向の中央に長さ7mm幅0.5mm深さ3.5mmの)スリット傷の入った試料をコの字型磁石によって100mm方向に一様磁化し、表面から1mmの磁場を計測した。
計測されたベクトル場の可視化によりベクトル場の全体像の把握が出来た。特に傷近傍での放射磁場を観察すると、傷に対して平行方向、垂直方向、そして表面に対して垂直方向のそれぞれが、それぞれ異なる様相を示した。特に垂直方向については、磁場は傷中央に向かい、それから広がってゆくという興味深い様相を示す事が確認出来た。これらの知見は逆解析手法の確立における基礎的知見となる。この一方で、製作したセンサに強い磁場がいったん加えられると、それ以後の計測出力値が現実の磁場を反映しない値を示すようになってしまう状況が確認された。これはセンサ内部のリセット回路によって復帰されるが、計測中にわからないので問題であり、基礎データの蓄積のためにはこの回避方法を見いださなければならないことが判明した。これらの結果と問題点を国際会議において発表した。
逆解析に関連した境界積分法に基づく計算手法の開発において、本テーマと関連するクラックを有するラプラス方程式の境界値問題を扱い、その2次元亀裂が内部に埋め込まれた場合の境界積分表現を得て、またその計算機コードを開発し、数値計算結果を国際会議で発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初計画とおり平成24年度にセンサ実験装置の製作を完了する予定であったが、東日本大震災の復興支援に関する間接的な影響もあって、完全な完成が平成25年度まで延びた。これに合わせる形で、シミュレーションの開発を延期するなどあって、全体計画の6割程度にとどまっている。

今後の研究の推進方策

全体計画における3次元逆解析アルゴリズムの構築と実験結果の照合を残りの期間で集中して実行する。

次年度の研究費の使用計画

当初計画とおり平成23年度の予備試験を行った。24年度にセンサ実験装置の製作を完了する予定であったが、東日本大震災の復興支援業務による間接的な影響もあって、完成が平成25年度まで延びた。これにあわせる形で、シミュレーションを実行する計算機システムの購入を保留し、平成25年度の交際研究集会への参加を取りやめて研究推進に注力したことなどによって、未使用額が生じた。
全体計画における3次元逆解析アルゴリズムの構築と実験結果の照合を残りの期間で集中して実行する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Feasibility study on 3 axis magnetic sensor for flux leakage method2014

    • 著者名/発表者名
      SASAMOTO Akira
    • 学会等名
      SPIE
    • 発表場所
      SanDiego,USA
    • 年月日
      20140311-20140311

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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