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2013 年度 実績報告書

シリコンカーバイド製ディーゼルパティキュラフィルターからの白金族金属の回収

研究課題

研究課題/領域番号 23560889
研究機関岩手大学

研究代表者

山口 勉功  岩手大学, 工学部, 教授 (70220259)

キーワード酸化銅スラグ / 白金族金属 / 分配比
研究概要

前年度までの研究によって、Cu2O系フラックスを用いてSiC製DPFを連続的にスラグに処理することが可能であることが分かったので、処理後に生成されるCu2O-SiO2系スラグと溶銅間の白金、ロジウム、パラジウムの分配比をCu2O中のSiO2濃度を0~15mass%の濃度範囲で変化させ、1250℃で測定した。Cu2O-SiO2系スラグと溶銅間の酸素分圧は、4mass%SiO2付近で純粋なCu2Oと溶銅間の平衡酸素に比べて大きくなった後に、スラグ中のSiO2濃度の増加に伴い減少することが分かった。また、スラグと溶銅間の白金、ロジウム、パラジウムの分配比は、スラグ中のSiO2濃度の増加に伴い単調に減少し、SiO2を4mass%程度含むスラグと溶銅間のPGMの分配比は、SiO2を含まない場合に比べて半分程度になり、SiO2を含有するスラグはPGMのスラグが小さいことがわかった。
Cu2OはSiO2を20mass%程度しか溶解出来ない。しかしながらFeOx-SiO2系スラグは35mass%程度までSiO2を溶解することが可能である。SiCの処理量を増加することを目的として、FeOx-SiO2系スラグを用いた場合について検討した。実際には1300℃で、酸素分圧をlogPO2=-9~-6に変化をさせてFeOx-SiO2系スラグへのロジウムの溶解度を測定した。その結果、FeOx-SiO2系のスラグへのロジウムの溶解度は酸素分圧の低下に伴い小さくなり、還元雰囲気ではロジウムのスラグ損失が小さくなることが分かった。また、スラグへのロジウムの溶解度はバラツキはあるものの、スラグ中の銅溶解度が大きくなると増加することも分かった。これらのことからDPFのSiCは酸素分圧を下げる働きがあるので、SiC製DPFを処理することにおいてはロジウム等のPGMのスラグロスは小さいと判断できる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 1573KにおけるFeOx-SiO2系スラグの白金の溶解度2013

    • 著者名/発表者名
      馬場啓充、山口勉功
    • 雑誌名

      Journal of MMIJ

      巻: 129 ページ: 208-212

    • 査読あり
  • [学会発表] 貴金属製錬におけるコレクターメタルの熱力学的性質と選択指針について

    • 著者名/発表者名
      山口勉功
    • 学会等名
      レアメタル研究会
    • 発表場所
      東京大学生産技術研究所
    • 招待講演
  • [学会発表] スラグとマットおよびスラグと溶銅間の貴金属の分配挙動

    • 著者名/発表者名
      山口勉功
    • 学会等名
      資源・素材学会
    • 発表場所
      東京大学生産技術研究所

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公開日: 2015-05-28  

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