アルミ合金の連続鋳造で発生する鋳造割れを抑制するために,凝固時に微細均一組織となる半凝固スラリーを用いた半凝固連続鋳造法を開発しようとして,7075アルミ合金と過共晶Al-Si系合金を素材に,先に開発したロータ回転処理方式により半凝固スラリー製造を試みた.その結果,7075合金の半凝固スラリーは平均径0.049mmで微細粒状化した.また,過共晶合金では,部分的に平均径0.037mmで粒状化するとともに,初晶Siも平均径0.014mmと微細で均一分散し,いずれも目的とする半凝固スラリー製造の基本条件が見出せた.また,過共晶合金では,ロータを厚くすることで,半凝固鋳造に必要な量が製造可能となった.
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