研究課題
本研究は、機能性粒子状素子を創製することを目標にしている。液相法でナノ粒子・微粒子を合成し、気相に浮遊させながら、高い選択性をもつ粒子集積化技術を開発した。(1)出発原料のナノ粒子を合成し、原料の粒子を主に液体(水など)中サンプルに分散させた。分散方法を検討した結果、数時間以内に気相分散を実施する場合は、液体への粒子分散は超音波力を用いることができることを確認した。懸濁液の気中分散と粒子構造体の形成のために、静電気型エアロゾル化装置を製作し、気中に浮遊した粒子の粒子径分布をリアルタイムで計測をした。その結果、数十nmまたは数百nm(100, 200 nm前後)のピークを持つ粒子の調製が可能であることがわかった。(2)粒子の集積を行う前に、基板に対する事前の化学処理の影響の有無を調べた。化学処理を施した場合、表面が高い親水性になり、その表面電位が高い値を示す。電子顕微鏡(減圧型分析装置)および蛍光エックス線分法(常圧型分析装置)により、親水性の高い表面にはより多くの(正電荷)帯電粒子が沈着されたことを確認できた。基板上の親水性のパターンがより微細に形成できれば、より細かいパターンの粒子配列の可能性が高い。(3)基板に集積した2次元と3次元の銀(Ag)粒子構造体の形成において、表面増強ラマン散乱法(SERS法)に基づいた高感度分子センサの作製も試みた。(4)気中に浮遊する粒子の輸送を予測する数値(熱流体)シミュレーションを行い、空間の電界分布を解析した。本研究の成果は、東京農工大学で実施した「植物への粒子曝露研究における粒子曝露装置の設計・作製にも大いに役に立つものであった。
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Aerosol Science and Technology
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