研究課題/領域番号 |
23560915
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研究機関 | 一般財団法人ファインセラミックスセンター |
研究代表者 |
永野 孝幸 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 研究員 (70450848)
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キーワード | 多孔質 |
研究概要 |
メソポーラスシリカは界面活性剤を使用して、規則的な細孔を形成することにより作られる。そのため、平坦な単結晶基板上へ作られるケースがほとんどである。ガス分離膜の中間層として、メソポーラスシリカを利用するためには多孔質円筒基板上に細孔を垂直配向させるか、三次元状に細孔を形成させる必要がある。 昨年度は、多孔質円筒基板上へのメソポーラスシリカ膜の形成を目的として、界面活性剤(F127)を用いて、合成した。本年度は界面活性剤(P123)を用いて、同様に多孔質円筒基材上へのメソポーラスシリカ膜の合成を試みた。 まず、界面活性剤(P123):エタノール(C2H5OH):水(H2O) = 1:10:0~2 の割合で混合した溶液に対し、シリコン源としてテトラエトキシシランを3:1の割合でスターラーを用いて混合し、ディップコート用溶液とした。 基材はΦ6mm、長さ50mm、細孔径1mのα-Al2O3基材を用いた。基材の端部をシリコンゴムにてシールし、ディップコート溶液が基材内部に浸入しないように処理した後、引き上げ速度3mm/sの条件にてディップコートした。 ディップコートした基材は乾燥後、5NHClを触媒、テトラエトキシシランをシリコン源としたオートクレーブ中で180℃ 4時間の条件で仮焼した。その後、大気中、600℃ 2時間の条件で焼成した。水蒸気による毛管凝縮法を用いて、多孔質円筒基板上へ形成されたシリカ膜の細孔径分布を測定したところ、平均細孔径0.8nm程度の細孔で構成されていることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
中間層と多孔質支持基材の熱膨張係数差の問題からクラックが発生しやすく、ピンホールの生成を抑制することが難しい。現在、基材の選定中である。
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今後の研究の推進方策 |
基材とのマッチング、合成条件の検討により、細孔分布制御技術を検討する。分離活性層成膜に適した細孔径分布を有するものについては耐熱耐水蒸気性について検討していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
多孔質基材 30万、高圧ガス 20万、旅費 30万、試薬類 30万、その他
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