界面活性剤P123を用いて、多孔質円筒基材上へのメソポーラスシリカ膜の三次元合成を試みた。蒸留水にTEOSと塩酸を加え、A液を作製し、P123を蒸留水+エタノールに加え、30分混合後、塩酸を加えてB液とした。A+B混合溶液にPVAを加え、ディップコート用溶液とし、コート後は直ちに真空デシケータ内でロータリーポンプによる急速乾燥を行い、大気中、600℃ 2時間で焼成した。焼結体は1.8nmのP123由来の細孔と基材孔を修飾した12nmの細孔で構成されていた。エタノール添加はゾルの安定化に寄与し、PVAは膜の割れを抑制した。急速乾燥は多孔質円筒基材上へのメソポーラス膜の三次元形成に有効であった。
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