合成フッ素雲母、モンモリロナイトなどの層状粘土鉱物の層間に、ビス(イミノ)ピリジン鉄(III)およびα-ジイミンニッケル(II)錯体を固定化した不均一系エチレン低重合触媒を開発し、それらの触媒を用いてエチレンの重合を行った。ビス(イミノ)ピリジン鉄系触媒は、エチレン低重合に極めて高い活性を示し、潤滑油や洗剤の原料として重要なα-オレフィン類を高選択的に生成した。一方、α-ジイミンニッケル(II)錯体では、ニッケル周りのかさ高さを低下させることで、生成する重合体の分子量を低下させることができ、さらにフッ素原子を含む配位子を用いることで、活性の向上も併せて達成することができた。
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