宇宙機の姿勢制御性能に影響を与える衛星内部状態量の高精度推定の研究として、カルマンフィルタと呼ばれる推定フィルタの主要な行列項を適応的に調整あるいは動的に変化させる新たな手法を見いだした結果、磁気センサ・ジャイロセンサのバイアス誤差および残留磁気モーメントを軌道上で同時に推定する手法を提案した。加えて、姿勢センサに用いられる光ファイバージャイロ(FOG)のバイアスレートの変動をARXモデルで表現し、周囲温度が変動した場合のバイアスレートを予測する手法を開発した。これらは、特に超小型衛星の姿勢制御における主要な誤差・姿勢外乱源であるので、今後の高機能な超小型衛星開発に大きく貢献しうるものである。
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