研究課題/領域番号 |
23560978
|
研究機関 | 独立行政法人海上技術安全研究所 |
研究代表者 |
松尾 宏平 独立行政法人海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (00399528)
|
研究分担者 |
藤本 修平 独立行政法人海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (80586686)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
キーワード | プレス / 成形技術 / 非可展面 / 弾塑性解析 / 曲率線 |
研究概要 |
プレスによる非可展面加工の解明のため、曲げ加工業者への実態調査及びプレス加工の数値解析を実施した。 曲げ加工業者への実態調査としては、厚鋼板をプレス加工主体で任意形状に成形する専門業者を2社訪問し、現場の加工見学と担当者からのヒアリング調査を実施した。実態調査から、プレス加工で非可面を成形するためにはプレスの効かせ方(治具の形状、材料へのかませ方)が重要であることが判明した。この点を考慮して、今後、非可展面成形(具体的には面内伸ばし)を実現するプレス手法(プレス治具の形状など)を検討する予定である。 また、非可展面加工の解明のため、数値解析によるプレス加工のシミュレーションを実施した。特に、プレス箇所から周辺へプレス変形が干渉する影響についてFEMによる弾塑性シミュレーションを実施し、定性的な評価に加え、定量的な変形データベースを作成した。具体的には、プレス干渉の横方向影響と縦方向影響(プレス歯の長手方向)を評価し、この結果の一部を実際のプレス作業現場にフィードバックしている。平成23年度のシミュレーションは単純なモデルを対象に実施したが、今後、より複雑なプレス施工に対してシミュレーションを実施予定で、どのようなプレス加工で、どのような非可展面が成形されるかの対応付けを行い、プレス加工主体の非可展面成形手法の構築を目指す。 平成24年度は、数値シミュレーションの結果を検証するため、試験片を用いたプレス加工実験を計画している。この実験のため、材料の購入など、実験準備を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本課題の採択決定に先立ち、研究代表者が1年間の海外留学を実施することになり、平成23年度は、当初予定した体制で研究を実施できなかった。研究代表者は既に帰国しており、平成24年度については当初の予定通りの体制で研究が実施できる。
|
今後の研究の推進方策 |
研究の内容的には当初の計画通りに遂行している。平成23年度の遅れを取り戻すため、当初予定していた以上の研究エフォートを投入して実施する予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度は、試験片を用いたプレス加工実験を行う予定であり、治具の製作、実験の分析等にかかる費用が必要である。
|