本研究は、核融合炉固体増殖ブランケットのトリチウム回収システムのうち、水蒸気成分を回収する乾燥塔に触媒機能をもたせた際の回収効率評価を目的とし、親水性交換触媒の適用を検討する。触媒担体に用いられる合成ゼオライトはカチオン交換により性質が変わる。本研究ではカチオン交換したモルデナイト型ゼオライトを触媒担体とし、交換反応速度に現れる影響について調べた。現状、水素同位体交換反応触媒としては貴金属を担持せざるを得ず、PdよりもPt担持触媒が高い触媒活性を示した。その傾向は、1族のイオンで置換した担体の方が2族のイオンで置換した担体のものより高く、各々比表面積の大きさに依存する傾向が見られた。
|