研究課題
工学的に重要な高性能加速器固体ターゲット、分散型板状燃料要素研究炉炉心、核融合炉ブランケット等の除熱時にみられるミニチャネル(本研究では、狭間隙矩形管)内気液二相流の流動特性を精度良く予測するためには、相間相互作用を記述する界面輸送項の定式化が重要である。本研究は、従来用いられてきた流動様式線図や実験相関式に依存する界面輸送項モデル化手法に代わる機構論的な界面積濃度輸送方程式に基づく解析手法の構築を目的とする。平成25年度はミニチャネル内気液二相流に対して、以下の実験研究、理論開発と検証及び研究発表を行った。1、間隙1.0mm×幅10mm×長さ1mと間隙1.0mm×幅100mm×長さ1mの2体矩形流路試験部を新たに製作した。2、気液二相流の流動実験の実施により、ボイド率などの気泡特性値データを取得した。3、実験データの分析により、狭間隙矩形管内気液二相流の流動特性と界面積濃度輸送機構のメカニズム及び狭間隙矩形管の流路幅が流動特性に及ぼす影響を検討した。4、気泡の形状によって、大小気泡の二群分類を行い、それぞれの実験データを構築した。5、広範囲のミニチャネル内気液二相流の実験データに基づいて、気泡の平たくする特性を利用した狭隘矩形管内気液二相流の界面積濃度輸送方程式及びそれに関連する乱流誘起のランダム衝突による気泡合体のモデルと乱流渦衝突による気泡分裂のモデルを検証した。6、ミニチャネル内気液二相流に対して、フォーセンサープローブという新しい計測方法の導入を検討して、気泡の界面形状に基づくフォーセンサープローブの界面速度、気泡直径と界面積濃度の新しい計測方法を開発・検証した。7、既存のミニチャネル内気液二相流の圧力損失相関式の適用性を検討した。8、本年度の研究成果が国内と国外の学術講演会と国際学術ジャーナルに投稿・発表した。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)
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