有羊膜類動物の生殖と代謝機能における環境応答機構の分子生物学的解析

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23570069
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 形態・構造
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 朴 民根 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00228694)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• キーワード: 有羊膜類動物 / 爬虫類 / 鳥類 / 外温性動物 / 陸上環境因子 / 生殖腺 / 代謝 / 膵臓

研究概要

陸上の環境に適応した有羊膜類動物の中で外温性動物である爬虫類は陸上生活に不利だと思われるが、有鱗目爬虫類は脊椎動物で最も適応放散した動物群でもある。その背景を解明するため、生殖と代謝に重点を置き研究を始めた。以前の研究で示唆された精巣機能の指標としてZFAND3遺伝子の解析と共に、代謝関連ホルモンの分子解析をニホンヤモリに重点に解析した。その結果proglucagon mRNAの新規variantと共にinsulinのアミノ酸配列での高い残基置換率を発見し、進化系統学的解析も含め詳しく解析した。これら代謝系ホルモンの分子生物学的特徴は有鱗目爬虫類の繁栄を解明する上で重要な糸口になると思われる。

研究成果

• [雑誌論文] Regulation of the cell proliferation and migration as extra-pituitary functions of GnRH (2013)
  • 著者名/発表者名: Park, MK., Kanaho. Y-I, Enomoto, M.
  • 雑誌名: Gen. Comp. Endocrinol. 巻: 1281 ページ: 259-264
  • DOI: 10.1016/j.ygcen.2012.09.023
  • 査読あり
• [雑誌論文] A conserved non-reproductive GnRH system in chordates (2012)
  • 著者名/発表者名: Kusakabe, T, Sakai, T, Aoyama, M, Kitajima, Y, Miyamoto, Y, Daido, Y, Fujiwara, K, Terashima, Y, Sugiuchi, Y, Yagisawa, H, Park MK, Satake, H, & Tsuda, M.
  • 雑誌名: PLoS One 巻: 7(7) ページ: e41955
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0041955
  • 査読あり
• [雑誌論文] Molecular characterization of two isoforms of ZFAND3 cDNA from the Japanese quail and the leopard gecko, and different expression patterns between testis and ovary (2011)
  • 著者名/発表者名: Otake S, Endo D, & Park MK
  • 雑誌名: Gene 巻: 488 ページ: 23-24
  • DOI: 10.1016/j.gene.2011.08.021
  • 査読あり
• [学会発表] 有鱗目insulinアミノ酸配列の変異蓄積とその分子進化学的解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 山岸弦記, 朴民根
  • 学会等名: 日本動物学会関東支部第66回大会
  • 発表場所: 千葉
  • 年月日: 2014-03-15
• [学会発表] 爬虫綱ヤモリ下目の二つの系統で独立に生じたインスリン変異の蓄積 (2013)
  • 著者名/発表者名: 山岸弦記, 朴民根
  • 学会等名: 第38回日本比較内分泌学会大会
  • 発表場所: 宮崎市民プラザ(宮崎)
  • 年月日: 20131024-26
• [学会発表] 有鱗目ヤモリ下目でみられるPGDPsアミノ酸配列の変異の特徴 (2013)
  • 著者名/発表者名: 倉形英里奈, 鈴木雄大, 朴民根
  • 学会等名: 第38回日本比較内分泌学会大会
  • 発表場所: 宮崎市民プラザ(宮崎)
  • 年月日: 20131024-26
• [学会発表] 爬虫綱におけるプログルカゴン遺伝子mRNA新規バリアントの系統的広がりと発現の解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 鈴木雄大, 倉形英里奈, 朴民根
  • 学会等名: 第38回日本比較内分泌学会大会
  • 発表場所: 宮崎市民プラザ(宮崎)
  • 年月日: 20131024-26
• [学会発表] 光周期によるウズラの精子形成の変化に伴うAMH発現分布様式の変動 (2013)
  • 著者名/発表者名: 大嶽茂雄, 朴民根
  • 学会等名: 第38回日本比較内分泌学会大会
  • 発表場所: 宮崎市民プラザ(宮崎)
  • 年月日: 20131024-26
• [学会発表] GnRH regulation of the cell proliferation and migration, and its biological significance (2013)
  • 著者名/発表者名: Park MK
  • 学会等名: Hui-Je Animal Biotechnology Symposium
  • 発表場所: Suanbo Park Hotel, Choongju, Korea
  • 年月日: 20130816-17
• [学会発表] 光周期によるウズラの精巣機能変化におけるAMHシグナル系の関与 (2013)
  • 著者名/発表者名: 大嶽茂雄, 朴民根
  • 学会等名: 第18回日本生殖内分泌学会学術集会
  • 発表場所: シェーンバッハ・サボー(東京)
  • 年月日: 2013-12-07
• [学会発表] プログルカゴン遺伝子由来の爬虫類特異的新規mRNAの分子同定とその特徴 (2012)
  • 著者名/発表者名: 鈴木雄大, 倉形英里奈, 朴民根
  • 学会等名: 第37回日本比較内分泌学会
  • 発表場所: 福井大学文京キャンパス(福井)
  • 年月日: 20121130-1201
• [学会発表] 爬虫類有鱗目のニホンヤモリにおけるGLP分子配列の特性とGLP分解酵素(DPP-4)の分子同定 (2012)
  • 著者名/発表者名: 倉形英里奈, 鈴木雄大, 朴民根
  • 学会等名: 第37回日本比較内分泌学会
  • 発表場所: 福井大学文京キャンパス(福井)
  • 年月日: 20121130-1201
• [学会発表] ヤモリ属インスリンアミノ酸配列における変異蓄積と糖負荷によるニホンヤモリの血糖値の動態 (2012)
  • 著者名/発表者名: 山岸弦記, 朴民根
  • 学会等名: 第37回日本比較内分泌学会
  • 発表場所: 福井大学文京キャンパス(福井)
  • 年月日: 20121130-1201
• [学会発表] 鳥類でのAMHR2の探索‒シンテニー解析とウズラでのcDNA配列同定‒ (2012)
  • 著者名/発表者名: 大嶽茂雄, 朴民根
  • 学会等名: 第37回日本比較内分泌学会
  • 発表場所: 福井
  • 年月日: 20121130-1201
• [学会発表] Various survival strategies of Squmataes and its molecular physiological characteristics (2012)
  • 著者名/発表者名: Park MK
  • 学会等名: Hui-Je Animal Biotechnology Symposium
  • 発表場所: Suanbo Park Hotel, Choongju, Korea
  • 年月日: 20120817-18
• [学会発表] GnRH regulation of the cell proliferation and migration, and its evolutionary implication. Symposium-2: Evolutionary and Developmental Endocrinology (2012)
  • 著者名/発表者名: Park MK
  • 学会等名: The Seventh Congress of the Asia and Oceania Society for Comparative Endocrinology
  • 発表場所: Kuala Lumpur, Malaysia
  • 年月日: 20120303-07
• [学会発表] ニホンヤモリの省エネルギー戦略における膵臓・消化管ホルモン役割 (2012)
  • 著者名/発表者名: 吉田彩夏, 小林彩, 朴民根
  • 学会等名: 日本動物学会関東支部第64回大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2012-03-17
• [学会発表] 光周期によるウズラの生殖腺の機能変化における性分化関連遺伝子の役割 (2011)
  • 著者名/発表者名: 大嶽茂雄, 朴民根
  • 学会等名: 第36回日本比較内分泌学会
  • 発表場所: 都道府県会館(東京)
  • 年月日: 20111223-25
• [学会発表] 発生期を通じたニワトリの脳におけるAd4BP/SF-1発現解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 前廣清香, 朴民根
  • 学会等名: 日本動物学会第82回大会
  • 発表場所: 旭川市
  • 年月日: 20110921-23
• [学会発表] 光周期によるウズラの生殖腺の機能変化の分子生物学的解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 大嶽茂雄, 朴民根
  • 学会等名: 第16回日本生殖内分泌学会学術集会
  • 発表場所: シェーンバッハ・サボー(東京)
  • 年月日: 2011-11-09
• [学会発表] 光周期がウズラの生殖腺の遺伝子発現に及ぼす影響-生殖腺特異的遺伝子Tex27のmRNA variantの解析- (2011)
  • 著者名/発表者名: 大嶽茂雄, 遠藤大輔, 朴民根
  • 学会等名: 第11回東京大学生命科学シンポジウム
  • 発表場所: 東京大学本郷キャンパス(東京)
  • 年月日: 2011-06-04
• [図書] GnRH functions as a cell proliferation and migration regulator : mode of action in extra-pituitary organs, In "Gonadotropin-Releasing Hormone (GnRH): Production, Structure and Functions" (2003)
  • 著者名/発表者名: Enomoto M, Kato T, Kanaho Y-I, Ustumi U, and Park MK
  • 総ページ数: 213-232
  • 出版者: Nova Science Pub Inc. New York USA(Edited by ES Sills, ISBN : 978-1-62808-478-8)