神経冠幹細胞の派生物である色素細胞は、メダカでは4種類(黒色および黄色、白色、虹色)存在する。これらは全て共通の幹細胞である色素芽細胞を経て発生する。色素芽細胞における運命決定は細胞の運命選択の分子メカニズムを研究する好適なモデルである。 黄色素胞の欠損と白色素胞の過形成を示すメダカsox5変異体と、黄色素胞と白色素胞の両方が欠損するpax7a変異体を材料に、発生遺伝学的な解析をおこなった。 メダカの色素芽細胞から黄色および白色素胞の系譜では、pax7aを発現する黄白共通前駆細胞のうちsox5を発現する細胞は黄色素胞へ、sox5を発現しない細胞は白色素胞への運命をたどることが示唆された。
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