視細胞は、外界から光情報を受け取り、それを電気シグナルに変換してその情報を脳に送る。 脊椎動物視細胞では、PDE6という視細胞に特化した酵素がこの光変換機構に関わっている。一方、脊椎動物に最も近縁な無脊椎動物であるホヤの視細胞では、PDE5(脊椎動物において、心臓、肺、血管の平滑筋等広い領域で発現している)とPDE6との共通祖先系のPDE5/6が発現していることが分かった。この結果は、ホヤから脊椎動物への進化する過程で、元祖型PDE5/6が、視細胞に特異的に機能するPDE6と臓器、血管系で機能するPDE5とに分岐したことを示唆する。
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