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2013 年度 実績報告書

細胞運動制御の新展開:筋収縮調節タンパク質トロポニンによる細胞運動の制御

研究課題

研究課題/領域番号 23570097
研究機関千葉大学

研究代表者

大日方 昂  千葉大学, 融合科学研究科(研究院), 名誉教授 (40012413)

研究分担者 佐藤 成樹  千葉大学, 融合科学研究科(研究院), 講師 (40261896)
キーワード筋収縮制御 / トロポニン / トロポミオシン / パラミオシン / アクチン / ミオシン / ウミユリ / ギボシムシ
研究概要

棘皮動物と半索動物の非横紋筋の収縮制御蛋白質トロポニンの検討:後口動物に属する棘皮動物のウニ、ナマコの筋では、他の後口動物(原索動物、脊椎動物)の筋とは異なり、トロポニンによる制御系を欠損、しかしパラミオシンをもつことがわかっている。そこで、最も原始的な棘皮動物である有柄ウミユリ類•トリノアシの筋、及び半索動物•ギボシムシの筋ではどうか、後口動物の筋収縮の制御系の進化の観点から検討した。それぞれの動物に存在する微小な筋肉を採取、天然アクチン線維を分離し、そこにトロポニンがあるか否かをSDS-PAGEで解析するとともに、天然アクチン線維がミオシンMg2+-ATPアーゼをCa2+依存的に活性化するか否かを解析、その結果、トリノアシの筋、ギボシムシの筋のいずれでもトロポミオシンは存在するがトロポニンを欠損することを明らかにした。一方、既に作成されていたウニパラミオシンに対する抗体を用いてイムノブロット法で解析の結果、トリノアシ及びギボシムシの筋のいずれでもパラミオシンの存在が確認された。そのサイズは約100 kDa、ミオシンより多量に存在することがわかった。トリノアシとギボシムシの筋の特徴は他の後口動物の筋よりも前口動物群の筋に類似している。これまでの研究成果を総合して考察、後口動物の進化の過程で、パラミオシンを保持しながらトロポニンを欠損するグループ(棘皮動物と半索動物)とトロポニンを保持しながらパラミオシンを欠損するグループ(原索動物~脊椎動物)とに分かれたであろうと推測するに至った。
プラナリアのトロポニンについて:ゲノム情報から示唆されるトロポニン成分(TnT, TnI, TnC)の非横紋筋での発現実態をRT-PCR法で解明、更にTnCを組み替え体蛋白質として作成、TnCとしての機能特性をもつ事を確認した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Sea lily muscle lacks a troponin-regulatory system, while it contains paramyosin.2014

    • 著者名/発表者名
      Obinata T, Amemiya S, Takai R, Ichikawa M, Toyoshima YY & Sato N
    • 雑誌名

      Zoological Science

      巻: 31 ページ: 122-128

    • DOI

      10.2108/zsj.31.122

    • 査読あり
  • [学会発表] ウミユリ類トリノアシ筋の蛋白質の特徴

    • 著者名/発表者名
      大日方昂, 佐藤成樹, 高井亮介, 雨宮昭南
    • 学会等名
      日本動物学会第84回大会
    • 発表場所
      岡山大学津島キャンパス
  • [学会発表] プラナリアトロポニンの発現部位の解析

    • 著者名/発表者名
      三森あい, 大日方昂, 高井亮介, 佐藤成樹
    • 学会等名
      日本動物学会第84回大会
    • 発表場所
      岡山大学津島キャンパス
  • [学会発表] Functional properties of UNC-87, a calponin-related protein, in C. elegans

    • 著者名/発表者名
      大日方昂, 山城佐和子, 斧加奈子, 劉中美, 斧正一郎
    • 学会等名
      日本細胞生物学会第65回大会
    • 発表場所
      愛知県産業労働センター

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公開日: 2015-05-28  

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