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2013 年度 実績報告書

トランスジェニックホヤを用いた神経葉ホルモンの卵巣における新規機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 23570100
研究機関公益財団法人サントリー生命科学財団

研究代表者

川田 剛士  公益財団法人サントリー生命科学財団, その他部局等, 研究員 (90300821)

キーワード生理活性 / オキシトシン / バソプレシン
研究概要

我々は前年度までに、成長途上のカタユウレイボヤの卵巣においてホヤバソプレシン遺伝子が発現していることを発見し、さらに同卵巣に対する in situ hybridization 実験により 10 μm 以下の大きさの細胞でホヤバソプレシン遺伝子が発現していることを明らかにした。この細胞の大きさおよび幾何的配置から、同細胞は間質細胞であることが想定される。この成長途上のカタユウレイボヤ卵巣においてホヤバソプレシンが発現誘導する遺伝子を特定するために、次世代シークエンサーを用いた遺伝子発現変動解析を行った。その結果、細胞増殖に関与する一部の遺伝子の発現量がホヤバソプレシン投与により上昇することが確認された。これらの実験結果から、成長期のホヤ卵巣内に存在する微小細胞において産生されるホヤバソプレシンが卵巣の形態形成に関与することが示唆された。
本研究期間内に、ホヤバソプレシン遺伝子のプロモーター領域を導入したトランスジェニックホヤの蛍光をライブで観察することにより、成長過程の段階におけるホヤバソプレシン遺伝子の発現を確認することができた。哺乳類では卵巣の形態形成が胎児期に起こることから取り扱いが難しく、そのため形態形成の詳細な分子機構はわかっていない。本研究は、生理活性ペプチドであるホヤバソプレシンが卵巣の形態形成に関与する可能性を示すものであり、卵巣形態形成の分子機構を紐解く足がかりになることが期待される。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] GPCR Heterodimerization in the Reproductive System: Functional Regulation and Implication for Biodiversity.2013

    • 著者名/発表者名
      Satake H, Matsubara S, Aoyama M, Kawada T, Sakai T.
    • 雑誌名

      Front Endocrinol

      巻: 4 ページ: 100

    • DOI

      10.3389/fendo.2013.00100.

  • [雑誌論文] Insight into molecular and functional diversity of tachykinins and their receptors.2013

    • 著者名/発表者名
      Satake H, Aoyama M, Sekiguchi T, Kawada T.
    • 雑誌名

      Protein Pept Lett.

      巻: 20 ページ: 615-627

  • [学会発表] トランスジェニック体を用いたカタユウレイボヤのオキシトシン/バソプレシン遺伝子の発現解析2013

    • 著者名/発表者名
      川田剛士、堀江健生、笹倉靖徳、小笠原道生、佐竹炎
    • 学会等名
      日本動物学会(ホヤ関連集会)
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      20130926-20130928
    • 招待講演
  • [学会発表] The vasopressin/oxytocin family peptide and its receptor in the ascdian, Ciona intestinalis: Sequence, localization, and possible biological functions2013

    • 著者名/発表者名
      Tsuyoshi Kawada, Takeo Horie, Yasunori Sasakura, Honoo Satake
    • 学会等名
      International Congress of Comparative Endocrinology
    • 発表場所
      バルセロナ大学(スペイン)
    • 年月日
      20130715-20130719
  • [図書] Gonadotropin-Releasing Hormone (GnRH)2013

    • 著者名/発表者名
      Kawada T, Aoyama M, Sakai T, Satake H.
    • 総ページ数
      15
    • 出版者
      Nova Science Publishers Inc.

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公開日: 2015-05-28  

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