パラオ諸島全域において陸産貝類の調査を実施し、21科174種の陸貝を認識した。これらの内、少なくとも160種が固有種であると考えられる。最も多様に分化しているゴマガイ科については、属レベルの新分類体系を提唱し、32新種(亜種)を新たに記載した。さらに、カサマイマイ科などでも多くの未記載種が見出された。 1970年以前に採集された標本や記録を調査したところ、ペリリュー島およびアンガウル島では固有種の絶滅が起きていることが確認された。各種の生息状況や分布範囲、生息環境等を比較した結果、石灰岩地に生息し、分布域の狭い種の絶滅リスクが高いと推定された。
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