研究課題/領域番号 |
23570112
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
植田 邦彦 金沢大学, 自然システム学系, 教授 (60184925)
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研究分担者 |
須山 知香 金沢大学, 自然科学研究科, 研究員 (40464044)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | タチツボスミレ類 / 種の存在様式 / 雑種 / 浸透性交雑 / 生育環境 / 分布 / 新分類群 |
研究概要 |
京都大学博物館でスミレ属の全標本を詳細に検討し,特にタチツボスミレ類の日本での分布,変異,雑種の把握,などを行った。また未同定標本カバーの中をすべて調査した上で,同定をほどこした。 野外調査ができなかったため,文献調査を従来より,より丹念に行った。 これら以外の当初の予定は次に記すように,翌年度にすべてそのまま送ることとし,本年度は実質的な研究は行っていない。例年と異なり基金化により,内定通知がタチツボスミレ類の開花期が完全に終わってからだったため,継続観察以外の新規の観察を行うことが出来なかった。更にその後,東日本大震災の影響で実際に交付されるかどうか不明との連絡,7割のみの交付という連絡,などと情報が変遷し,加えて交付されてもあまり使用しないようにとの通知も一度ならずあった。このようなことから,翌年度に最初から開花期をにらんで再出発することが目的達成のためにははるかによいことだと判断した。そこで今年度はごく一部の必要な品の購入となどに限り,標本・文献調査のみの活動とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
例年と異なり内定通知がタチツボスミレ類の開花期が完全に終わってからだった。更にその後,大震災の影響で実際に交付されるかどうか,7割のみの交付,などと情報が変遷し,加えて交付されてもあまり使用しないようにとの通知も2度あった。このようなことから,翌年度に最初から出発することとし,今年度はごく一部の必要な品の購入となどに限り,標本・文献調査のみの活動としたためである。
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今後の研究の推進方策 |
24年度を本来の初年度の計画とし,当初の予定通りに計画を進める。23年度の残額をすべて24年度に回し,基本的には1年づつずらしていく方針です。24年度は23年度の計画のすべてを実行した上で,一部24年度の予定を実施する。全体としては予定に変更はなく,実施時期のずれだけである。
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次年度の研究費の使用計画 |
23年度予算残額により,Viola rostorata(ナガハシスミレの学名上の母種)の調査のためにカナダでの現地調査を行う。また,国内でタチツボスミレ類の開花期個体の収集に努める。採取した個体からDNA解析を行い,種内変異を把握する。特にミヤマナガハシスミレ,アワガタケスミレなど,国内のナガハシスミレ関連分類群の解析に重点を置き,加えてカナダの試料の解析を始める。 当初の計画で24年度に予定されていた内容は25年度に行う。
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