• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

タチツボスミレ類における「種」の存在様式の解析

研究課題

研究課題/領域番号 23570112
研究機関金沢大学

研究代表者

植田 邦彦  金沢大学, 自然システム学系, 教授 (60184925)

研究分担者 須山 知香  岐阜大学, 教育学部, 准教授 (40464044)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワードタチツボスミレ類 / スミレ属 / 系統解析 / アイヌタチツボスミレ / エゾタチツボスミレ / 進化 / 種分化 / 分類体系
研究実績の概要

今期の課題はタチツボスミレ類の範疇の確定である。従来の分類体系においてはタチツボスミレ類の範疇は非常に曖昧であり,日本準固有とするもの,ヨーロッパにもあるとするもの,さらに欧米ともにあるとするものなど,見解はまったく一致していなかった。そこで本研究により,これまでに北米とヨーロッパとで広義にタチツボスミレ類とされる種を採取してきた。そこに加えて今期は国内でタチツボスミレ類の範疇のボーダーラインにあると推定される,アイヌタチツボスミレの採取を試み,アイヌに近縁と一般にされており,すでに入手済みのエゾタチツボスミレとを併せて検討することとした。
アイヌを容易に採取できるのは北海道の道北地域だけなので,北海道大学演習林などに許可をいただき,採取した。結果,ヨーロッパ,北米,ならびにエゾとアイヌは合わせて,狭義のタチツボスミレ類の直近の外群になるものであり,協議のタチツボスミレ類そのものとは異なるグループであることが判明した。これにより,従来非常に曖昧であったタチツボスミレ類の定義が明確となり,非常に大きい進展が見られたことになる。
一方で,タチツボスミレ類内の種間の系統関係の解析には大きい進展は見られなかった。注意深く塩基配列決定を行い,丁寧な解析を行ったが,なお,解像度が不足し,確定的な分岐関係を得るには至らなかった。これについてはブレークスルーとなる方法を今後ともに探索し続ける必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] SSRs解析でタチツボスミレ節とその関連種の系統関係を考察する2015

    • 著者名/発表者名
      須藤真由・須山知香・猪狩雅史・植田邦彦
    • 学会等名
      日本植物分類学会第14回福島大会
    • 発表場所
      福島大学
    • 年月日
      2015-03-06 – 2015-03-07
  • [学会発表] タチツボスミレ類の分子系統学的解析2015

    • 著者名/発表者名
      山田龍之介・須山知香・猪狩雅史・中川愛梨・日比野恵子・植田邦彦
    • 学会等名
      日本植物分類学会第14回福島大会
    • 発表場所
      福島大学
    • 年月日
      2015-03-06 – 2015-03-07

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi