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2011 年度 実施状況報告書

ゴルジ体構造維持タンパク質golginファミリーによる輸送小胞の運命決定機構

研究課題

研究課題/領域番号 23570149
研究機関福岡大学

研究代表者

三角 佳生  福岡大学, 医学部, 准教授 (10148877)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード細胞小器官 / ゴルジ体 / 小胞輸送 / golgins
研究概要

1. giantin,golgin-84,CASP3種のgolginに対するsiRNAを用いてそれぞれをノックダウン(KD)した細胞に於ける解析及び相互作用するSNAREの検索。giantin KDではゴルジ体に顕著な変化は観察されなかった。現在相互作用するSNAREを解析中である。CASP KD細胞ではゴルジ体の断片化が観察された。CASP KD細胞ではERGICはより小さなドットになる。一方golgin-84のゴルジ体局在には影響を与えなかった。CASPはbeta-COP(F-subcomplex)と共局在を示し、ER-Golgi anterograde SNAREである bet1相互作用することがわかった。Golgin-84 はbeta-COP、ERからGollgi のanterograde SNARE sec22b, GS27, bet1およびendosome からintra-Golgi のretrograde SNAREである GS28との相互作用が見られた。2. golgin-84とKinesin2の相互作用の解析。golgin-84とKIF3Cの結合はTwo-hy, CoIP、pull-downで示された。KIF3CはKIF3Aとヘテロ2量体を作り、同じくKIF3Aと2量体を作るKIF3Bとともにkinesin2の構成成分である。golgin-84との結合はKIF3C特異的でありKIF3BやKIF3Aには見られなかった。一方KIF3C はsec22b, GS27, bet1 sec22b, GS27, のER-Gollgi anterograde SNARE 及びbeta-COPと結合し、KIF3C KD細胞及び未処理細胞の蛍光顕微鏡による観察ではKIF3C KDではGS27、beta-COP のERGICへの蓄積が観察された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

3種のgolginのうちgiantinを除いては相互作用するSNARE の特定を終えている。これによりそれぞれのgolginが細胞内輸送のどの部分に主に働くかを推測できた。またsiRNA作用条件の確定、抗体の準備等も終えている。小胞の輸送にかかわるモータータンパク質kinesin2とgolgin-84の相互作用ドメインの解析も終わっている。

今後の研究の推進方策

CASPはGolgin-84との相互作用が報告されているが、我々の解析では今の所そのような直接結合を示す結果が得られていない。一方COPIIコートタンパクのSec23との相互作用が報告されており、今回得られた結果であるER-GolgiのSNAREとの結合と合わせて考えるとGolgin-84との相互作用はゴルジ体側で起こると推測できる。我々はGolgin-84とp115がCOG複合体と相互作用することでCOPI小胞輸送の調節を行っていることを明らかにしてきたが、CASPがこれらの調節機構と関係するかどうかの解析も必要と考える。またGolgin-84と相互作用をもつkinesin2(kif3A+kif3C)のがいままで報告されているER-Golgi間retrograde transport kinesin2(kif3A+kif3B)とどのように働きが異なるかを解析することでGolgin-84の機能と小胞輸送の調節機構を理解する一助となる。

次年度の研究費の使用計画

申請時の計画通りほとんどが物品費でsiRNAの合成、培養関係の消耗品、DNA解析用コンピューターソフトの更新費などである。次年度から論文投稿、掲載に必要な予算を一定額計上する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 3. Characterization of YIPF3 and YIPF4, cis-Golgi localizing Yip domain family proteins.2011

    • 著者名/発表者名
      Tanimoto K, Suzuki K, Jokitalo E, Sakai N, Sakaguchi T, Tamura D, Fujii G, Aoki K, Takada S, Ishida R, Tanabe M, Itoh H, Yoneda Y, Sohda M, Misumi Y, Nakamura N
    • 雑誌名

      Cell Struct Funct.

      巻: 36 ページ: 171-185

    • DOI

      10.1247/csf.11002

    • 査読あり

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公開日: 2013-07-10  

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