血小板を活性化させると、フィブリンが膜ラフトに移行することを見出した。フィブリンが血小板に結合すると血餅退縮が起きることが知られている。そこで、フィブリンのラフト移行が血餅退縮に関与しているかどうかを調べた。免疫染色法でスフィンゴミエリンラフトとフィブリンが共局在することがわかった。スフィンゴミエリン合成酵素欠損血小板では血餅退縮の速度が遅くなり、スフィンゴミエリンラフトは血餅退縮に関わっていることがわかった。血液凝固XIII因子欠損血小板では、フィブリンラフト移行および血餅退縮が欠如することを見出し、フィブリンラフト移行および血餅退縮には血液凝固XIII因子が必要であると考えられた。
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