運動神経と筋肉の間では神経筋接合部と呼ばれるシナプスが形成されている。このシナプスでは神経終末から放出されるアセチルコリンが、筋肉表面にあるアセチルコリン受容体に結合することにより神経から筋肉へ情報が伝達される。アセチルコリン受容体はシナプス領域に集積し、様々なタンパク質と相互作用してクラスターを形成している。クラスターは神経と筋肉の情報伝達に重要であると考えられているが、クラスターの実体やクラスターの形成機構は分子レベルでは明らかにされていなかった。本研究では、光学顕微鏡と電子顕微鏡、特にクライオ電子顕微鏡を用いた解析を相関させることにより、クラスターの分子メカニズムを明らかにした。
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