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2013 年度 実施状況報告書

膜中におけるバンド3タンパク質の構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 23570201
研究機関沖縄科学技術大学院大学

研究代表者

平井 照久  沖縄科学技術大学院大学, 量子波光学顕微鏡ユニット, 研究員 (10450412)

キーワード膜タンパク質 / 二次元結晶化
研究概要

これまで、外向き型と並行して内向き型B3MDの二次元結晶の作製にも取り組んで来た。サンプルはDEPC阻害剤によってHis834を修飾しB3MDを内向きに固定化したもので、共同研究者から提供を受けたものである(Xiu et al. Biochemistry 2003, Takazaki et al. J.Biochem. 2006)。二次元結晶化はH2DIDSによって架橋されたB3MD(外向き型)の結晶化方法を踏襲すると2週間程度かかる。まずは外向き型の結晶化条件で二次元結晶化を試した。ボタン式透析で結晶化をセットアップし、2週間後に沈殿物を回収し負染色後、電子顕微鏡による観察を行ったがアグリゲーションのみであった。この結果から、内向き型の安定性はそれほど高くないと予想された。そこで結晶化時間を短縮できるカセット式透析によって再度結晶化を試みたが、やはりアグリゲーションのみであった。
そこで内向き型の最適結晶化条件を見いだすためにゲルろ過カラムによる安定性試験を行った。安定性試験の比較対象には外向き型を用いた。内向き型を4、13、23℃の3条件で保存し、途中でサンプリングしながらゲルろ過パターンを取得した。どの温度でも経過日数に依存してダイマー画分のピークが減少した。具体的には4℃と13℃ではほとんど同じ減少パターン(一週間でピークの値の半分)を示したが、23℃では明らかに安定性が悪くなった(2日でピークの値の半分)。一方外向き型の二週間後におけるゲルろ過パターンはほとんど変わらなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

内向き型についてはB3MDを安定に保つバッファ条件が得られておらず、電子顕微鏡解析を目的とする二次元結晶化を開始する段階には至っていない。

今後の研究の推進方策

可能であれば、内向き型のバッファにグリセロール等を添加して同様の安定性試験を行うなど安定化剤の影響を確認したい。

次年度の研究費の使用計画

申請者の勤務先変更に伴い本課題の進行に遅れが生じた。そのため、予算においても未使用額が発生した。
これまでの結果を論文の形にまとめて発表する予定である。予算は主に論文発表、講演活動に関わる費用に当てる予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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