K12株のLPS合成に関わる種々遺伝子の変異体を用いて様々なLPS構造とT4吸着能との関係およびOmpC依存性の有無を系統的に調べた。さらに、OmpCに依存しないB株には吸着できるがOmpCに依存するK12株には吸着できない、あるいはその逆の性質を示すT4ファージ変異体の単離に成功したことから、T4はOmpCに依存した吸着とOmpCに依存しない吸着という異なる機構を駆使することが明らかとなった。また、本研究からT4が認識するOmpCの構造、その認識に必要なT4尾部繊維先端部位のアミノ酸、について初めて具体的な情報が得られた。
|