Wnt上流因子によるHIPK2とTCFタンパク質の制御メカニズムの解明を目的とした本研究において、Wnt刺激やGSK3の阻害により“βcateninの安定化”と“TCF3のリン酸化”が同時に起こり、 “TCF1/LEF1による転写活性化"と“TCF3による転写抑制の解除"が協調していることを発表した。さらに、HIPK2/TCF3経路を含むWnt経路と初期胚のパターン形成に関する最近の知見を総説および書籍にまとめた。また、GSK3によるHIPK2の制御機構や、発現スクリーニングにより同定された新規因子とHIPK/TCF3との相互作用をin vitroおよびin vivoの実験系で検討中である.
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