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2013 年度 実績報告書

高等動物におけるCOPII小胞輸送システムの新機能

研究課題

研究課題/領域番号 23570239
研究機関東京薬科大学

研究代表者

谷 佳津子  東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (40266896)

キーワード小胞体 / ペルオキシソーム / p125 / Sec16B
研究概要

小胞体、ゴルジ体、細胞膜に局在するタンパク質や分泌タンパク質は、合成後小胞体に組み込まれ、小胞輸送によって細胞内を移動する。輸送のスタート地点である小胞体において、タンパク質はCOPII小胞に取り込まれて搬出される。近年COPII小胞輸送システムの破綻が様々な病気の原因となることが示され、高等動物における詳細の解明が待たれている。本研究では、2種の動物固有のCOPIIコート結合タンパク質(p125・Sec16B)に関して解析を行い、両者の輸送における役割を明らかとすることを目的とする。平成25年度は以下の結果を得た。
1. p125の解析
COPII小胞の新たな機能として、オートファジーにおけるオートファゴソーム形成への関与が報告された。p125発現抑制のオートファゴソーム形成への影響を解析したが、特に変化は見られなかった。
2. Sec16Bの解析
COPII小胞形成のin vitro系を基とし、小胞体からペルオキシソーム膜タンパク質を輸送する小胞の単離を試みた。GFP-Pex16を安定発現する細胞からミクロソームを単離し、小胞形成反応を行った。小胞画分にCOPII小胞は回収されたが、GFP-Pex16を含む膜画分は回収されなかった。Pex11はペルオキシソーム膜タンパク質であり、ペルオキシソームの分裂に寄与することが報告されている。動物は3種のPex11タンパク質(α、β、γ)を持つ。GFPを付加したPex11γを安定発現するHeLa細胞を作製し、Sec16B発現抑制の影響を調べた。その結果、Pex16およびPex3の場合とは異なり、GFP-Pex11γの局在に変化は見られなかった。Sec16Bは全てのペルオキシソーム膜タンパク質の局在に等しく寄与するのでは無く、タンパク質によって異なる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Phosphatidic Acid (PA)-Preferring Phospholipase A1 regulates mitochondrial dynamics.2014

    • 著者名/発表者名
      Baba, T., Kashiwagi, Y., Arimitsu, N., Kogure, T., Edo, A., Maruyama, T., Nakao, K., Nakanishi, H., Kinoshita, M., Frohman, M.A., Yamamoto, A.,Tani, K.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem.

      巻: 289 ページ: 11497-11511

    • DOI

      10.1074/jbc.M113.531921

    • 査読あり
  • [学会発表] Phosphatidic acid-preferring phospholipase A1(PA-PLA1)/DDHD1はミトコンドリアの形態形成に関与する2013

    • 著者名/発表者名
      馬場崇、江戸歩実、小笠原裕太、山本章嗣、谷佳津子
    • 学会等名
      第86回日本生化学会大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      20130911-20130913
  • [図書] Chapter 5 The Structures and Functions of Intracellular Phospholipase A1 Family Proteins, in “Phospholipases in Health and Disease”2014

    • 著者名/発表者名
      Tani, K., Baba, T., Inoue, K.
    • 総ページ数
      87-99
    • 出版者
      Springer Science+Business Media New York

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公開日: 2015-05-28  

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