研究課題/領域番号 |
23580006
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
石井 尊生 神戸大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20260648)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | イネ / 栽培化 |
研究概要 |
本研究では、イネの栽培化に関連した形質にどのような遺伝子が関与したのかを検証することを目的としている。そのため、栽培化関連形質遺伝子座における野生種および栽培種の対立遺伝子の作用を、それぞれ栽培種と野生種の遺伝的背景で検証することを計画し、4つの戻し交雑自殖集団、Npb-W(供与親Oryza sativa Nipponbare、反復親O. rufipogon W630)、 IR-W(供与親O. sativa IR36、反復親O. rufipogon W630)、W-Npb(供与親O. rufipogon W630、反復親O. sativa Nipponbare)、W-IR(供与親O. rufipogon W630、反復親O. sativa IR36)を研究材料とした。本年度は、3集団について以下に示した調査および解析を行った。 Npb-W集団:圃場に144個体からなるBC2F8集団を展開し、11の栽培化関連形質(種子脱粒性、種子長、種子幅、芒、果皮色、穂あたりの小穂数、穂の開帳性、株の開帳性、稈長、葯長、雌蕊長)の調査を行った。また、これらよりDNAも同時に抽出し、約180のマイクロサテライトマーカー座の遺伝子型を決定するとともにQTL解析を行った。 IR-W集団:圃場に150個体からなるBC2F6集団を育成し、世代更新したBC2F7種子を回収した。 W-Npb集団:163個体からなるBC2F9集団を圃場に展開し、11の栽培化関連形質の調査を行った。約180のマイクロサテライトマーカー座の遺伝子型データはBC2F8世代で調査済みであるので、これらのデータを基にQTL解析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究は当初の計画通り進んでいる。圃場にそれぞれ約150個体からなる3つの集団を展開したが、台風等の被害がなかったため、予定通りの形質調査が行えた。また、PCRサーマルサイクラーの物品購入により、マイクロサテライトマーカー座の調査が効率よく行えた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の構成は、世代更新、マーカー型決定、形質調査、QTL解析、考察の5つからなっている。これらをそれぞれ4つの戻し交雑自殖集団(Npb-W、IR-W、W-Npb、W-IR)について行う予定である。現在、Npb-W集団とW-Npb集団が一部形質を除き形質調査とQTL解析まで進んでおり、IR-WとW-IRの2集団が来年度これらを追う形となっている。そのため、先行2集団の形質調査とQTL解析の際に見つかった問題点などを整理し、後続の2集団の同じ解析がスムーズに行えるようにする。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度以降、分子マーカー座の遺伝子型の決定を行う検体数が多くなるので、電気泳動関連の物品を購入する。ただし、消耗品費の多くはDNA抽出とDNA増幅に関する試薬やチューブなどの購入に用いる予定である。また、年度末までに結果がある程度まとまれば、学会発表のための旅費や論文投稿料などに使用する予定である。
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