研究課題
トビイロウンカ、セジロウンカ、ヒメトビウンカは、アジア稲作地帯における重要な害虫である。まず、日本型水稲とインド型水稲それぞれの遺伝的背景にウンカ・ヨコバイ類に対する抵抗性遺伝子を導入した近似同質遺伝子系統(NILs) を育成した。これらの交雑後代において、マーカー選抜と世代促進を実施し、台中65号とIR24を遺伝的背景とする耐虫性に関する2遺伝子集積系統が作出された。これら植物体に放飼した羽化メス成虫の生存率と放飼5日目の蔵卵率に基づいて、2遺伝子集積系統のトビイロウンカ抵抗性を評価した。また、トビイロウンカ抵抗性遺伝子BPH26に対する加害性因子を同定するために、加害性が異なるウンカ個体群間のF2集団を用いてウンカゲノムのDNAマーカー連鎖地図を構築し、ウンカの抵抗性遺伝子加害性についてQTL解析を行った。その結果、複数のQTLがウンカゲノム上に見出された。このことは、イネの抵抗性遺伝子に対するウンカ加害性因子の解明につながると考えられた。
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Entomologia Experimentalis et Applicata
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10.1111/eea.12149
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