本研究室では、Solanum virginianumの細胞質をもつナス細胞質置換系統(A系統)において、葉緑体DNAの組換え型が出現し、機能的雄性不稔性を示すことを明らかにしている。本研究では、2009年にS. virginianumとナスとの間に新たに育成したB系統のBC1に戻し交雑を繰り返し育成したBC3において、花粉稔性および種子稔性、細胞質DNAの調査を行い、A系統と比較した。その結果、B系統は開葯すること、花粉稔性がA系統より低いことおよび葉緑体DNAがS. virginianum型であるという結果が得られた。これらの違いは、葉緑体DNAの違いに起因していると考えられる。
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