3つの異なる寄主植物由来のゴマダラカミキリ成虫(ミカン、ブルーベリーおよびヤナギ個体群)について、寄主傷枝からの匂い成分に誘引活性があり、個体群によりそれぞれ異なる物質に誘引されることを明らかにした。本種は自身が放出する誘引性の性フェロモンを持たないと考えられるが、自身の加害する寄主植物の匂い情報を利用して配偶者探索していることが示唆された。また個体群間で雄の触角を雌体表抽出物に接触させた後の配偶行動を観察し、それぞれの個体群雌の接触性性フェロモン15成分を分析・比較した。すべての個体群ですべての成分を保持していたが、必須成分であるラクトン3成分の量が行動に影響しているものと推測された。
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