カイコの繭に含まれるセリシンタンパク質をコードする2種類の遺伝子Ser1およびSer3遺伝子をそれぞれ部位特異的な人工ヌクレアーゼを用いてノックアウトした。得られたノックアウト系統のカイコは、それぞれのセリシンタンパク質を完全に欠損する繭を作った。今後、これらの遺伝子の特定の部位を欠失させるなどの方法で、さまざまな物性を示すセリシンを作出することが期待できる。たとえば、セリシンの除去が障害になっている絹糸腺を利用した物質生産や新たな機能を付加した絹製品の製造に適したセリシン変異系統として利用できる。
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