宮城県中央部の大衡丘陵(大衡村)と秋田県中央部の戸島段丘(秋田市河辺)を事例研究地として褐色黒ぼく土類縁土壌の丘陵地における分布特性を精密土壌調査と採取試料の化学分析により検討した。黒ボク特徴の変化は殆どの地形区分で活性Alによって説明できるが谷底面は活性Feの寄与が大きい,土壌分類では谷底面は湿性褐色森林土,小段丘面や麓部斜面はばん土質褐色森林土,その他の地形区分は普通褐色森林土もしくは台地褐色森林土に分類されるという知見を得ることができた。一連の地形面における土壌分類名の変化は褐色黒ボク土類縁土壌の丘陵地における分布を特徴付けるもので,同土壌の分布予測に不可欠な成果であると確信している。
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