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2011 年度 実施状況報告書

酸性ホスファターゼ分泌能が高いアーバスキュラー菌根菌の探索とその利用

研究課題

研究課題/領域番号 23580086
研究機関山形大学

研究代表者

俵谷 圭太郎  山形大学, 農学部, 教授 (70179919)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード菌根菌 / リン / ホスファターゼ / 菌糸 / 有機物
研究概要

菌根菌による有機態リン酸の可給化が示唆されているが、根の分泌物と菌糸の分泌物を区別して採取することができなかったため、菌糸から酸性ホスファターゼが分泌されているかどうかは不明であった。本研究では微小セラミックカップを用いたコンパートメントポット栽培と毛状根を用いて、(1)高ホスファターゼ分泌菌の探索を行う。 未耕地土壌として有機物含量の高い泥炭土や黒ボク土から、耕地土壌として農業試験場の長期有機物連用圃場や有機栽培農家の圃場から土壌を採取し、これらからアーバスキュラー菌根菌をトラップ培養により分離した。これらをタマネギに接種し、コンパートメントポットで生育させた。菌糸コンパートメント及び根コンパートメントから土壌溶液を回収し、p-ニトロフェニルリン酸と反応させ、生成したp-ニトロフェノール量よりホスフォモノエステラーゼ活性を測定した。得られた活性から高ホスファターゼ分泌菌を選抜した。同時にニンジン毛状根に分離したアーバスキュラー菌根菌を接種し、2区画培養により外生菌糸を調製し、ELF-97を基質とした蛍光顕微観察によりin situでの酸性ホスファターゼ活性を測定し、高ホスファターゼ分泌菌を選抜中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

菌根菌のトラップ培養を行ない、酸性ホスファターゼを分泌するアーバスキュラー菌根菌がスクリーニングされたため。

今後の研究の推進方策

毛状根に(1)で得られた高ホスファターゼ分泌菌を接種し、寒天培地中に多量の外生菌糸を調製する。ELF-97を基質とした蛍光顕微観察によりin situでの酸性ホスファターゼ活性を測定する。活性が認められた外生菌糸から培地中に放出された酸性ホスファターゼを各種クロマトグラフィーにより分離・精製する。精製酵素の分子量、基質特異性、阻害剤の影響等の酵素化学的諸性質を調べる。

次年度の研究費の使用計画

酸性ホスファターゼを分離した土壌を再度採取するための旅費、酸性ホスファターゼ活性の測定に必要な試薬の購入に用いる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 菌根形成した植物の根圏における酸性ホスファターゼ活性

    • 著者名/発表者名
      佐藤匠、松田健一郎、江沢辰広、程為国、俵谷圭太郎
    • 学会等名
      日本土壌肥料学会
    • 発表場所
      つくば市
    • 年月日
      2011年8月8日

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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