マクロファージ様培養細胞J774.1に乳酸菌の莢膜多糖(CPS)を結合した蛍光標識ビーズを添加して被貪食能をフローサイトメトリーにより解析することにより、CPSの特性を解析可能な疑似菌体モデル系を構築した。莢膜に含まれるL. lactis C59に特異的なルテニウムレッド(RR)結合因子を精製した結果、リボソームRNAを主成分とするRNAであった。電子顕微鏡観察の結果、C59ではRNAが溶出するような損傷はなく表面に粒子状の形態が認められたが、CPSを産生しないC63では粒子状の形態はなかった。次世代シーケンサーによる配列解析の結果、C63はC59と同一のeps遺伝子クラスターを有していた。
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