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2011 年度 実施状況報告書

飢餓ストレス応答因子による記憶機能の制御とその応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23580141
研究機関東京薬科大学

研究代表者

高橋 勇二  東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (20154875)

研究分担者 梅村 真理子  東京薬科大学, 生命科学部, 助教 (30521489)
中野 春男  東京薬科大学, 生命科学部, 助教 (60601870)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードATF5 / 飢餓応答 / 学習行動 / レンチウィルス
研究概要

ATF5欠損マウスの作製維持:東日本大震災ごに、動物実験施設の改修を行うこととなり、今年度は、実験の安定性を確保するため、コンジェニック化した遺伝子欠損マウスをSPF化することとした。SPF化による実験の停滞があったが、現在は動物ラインの維持が順調である。 記憶行動実験:行動実験に影響を及ぼす混合要因として、動物の運動能力、嗅覚や味覚、逃避行動の動機付けの強さなどが考えられる。そこで、混合要因の比較的少ないBarnes maze試験とcued and contextual fear conditioning試験を実施し、作業記憶、参照記憶、文脈記憶を評価した。予想に反して、2種類の記憶行動実験の結果に有意な変化は認められなかった。さらに、eight-arm radial maze試験を加えたが、有意な変化は認められなかった。Light / Dark Transitionテスト、Open Fieldテストを用いて行動量を測定すると、ATF5はテスト初期に行動量が増すが、その後、急速に行動量が低下し,その行動量は野生型動物に対して有意に低下していた。また、オープンフィールドの中央に位置する時間が有意に低下していた。これらのことから、ATF5欠損マウスは抗不安行動が増加していることが示唆された。今後、社会性を検討する行動実験などを追加してATF5欠損マウスの行動特性をさらに検討する予定である。 海馬の組織学的検討およびATF5発現レンチウィルスの作製: NMDA受容体、AMP受容体、APSD95、さらに、CAMKIIなどのシナプスタンパク質に対する免疫染色の予備的な検討を進めているが、ATF5欠損マウスに特徴的な染色像は未だ得られておらず、さらなる検討が必要である。現在ATF5発現レンチウィルスと、発現抑制レンチウィルスの作製の準備を具体的な準備を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

東日本大震災後の動物実験施設の改修により、動物の供給体制を見直した。また、今年度は、実験の安定性を確保するため、コンジェニック化した遺伝子欠損マウスをSPF化することとした。これらの理由による実験の一時的な停滞があった。しかし、その後の研究の集中的な実施によって、研究はおおむね順調に推移している。

今後の研究の推進方策

ATF5欠損マウスに記憶行動の大きな異常は認められなかった。しかし、多動性や抗不安行動の増強が認められた。そこで、検討領域を海馬と共に大脳皮質領域に拡大する。

次年度の研究費の使用計画

ATF5欠損マウスの維持と作製、組織学検討さらにレンチウィルスの作製のために,主に物品費として次年度の研究費を使用する予定である。

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公開日: 2013-07-10  

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