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2013 年度 実績報告書

コウモリカズラ培養根におけるストリゴール生合成の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23580149
研究機関神戸大学

研究代表者

水谷 正治  神戸大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (60303898)

キーワードストリゴラクトン / ストリゴール / コウモリカズラ / GR24 / 5-デオキシストリゴール / ソルガム / ソルゴモール
研究概要

本研究では、strigol(SG)を高生産するコウモリカズラ培養根を用いてストリゴラクトン(SL)生合成を解明することを目的とした。昨年度までの結果から、コウモリカズラでは5-deoxystrigol(5DS)はSGの直接の前駆体ではないこと、つまり、SGはSL生合成中間体であるcarlactone(CL)から5DSを経由せず生合成されることが示唆された。そこで、本年度は(1)SL生合成酵素であるD27, CCD7, CCD8の組換え酵素を用いてCLの酵素合成を試みた。(2)コウモリカズラ培養根にSLアナログであるGR24を投与して代謝実験を行った。(3)sorgomolを高生産するソルガムを用いて5DSの代謝実験を行った。
(1)D27, CCD7, CCD8の組換え酵素を大腸菌発現系により作成し、各酵素の酵素活性を確認した。βカロテン生産大腸菌に3種酵素を導入したがCL生成を確認できなかった。藻類ドナリエラから9-cis-b-caroteneを抽出精製し、CCD7とCCD8によりin vitro系でCLの酵素合成に成功した。
(2)コウモリカズラ培養根にGR24を投与しLCMSにより代謝物を分析した結果、GR24水酸化物と推定される代謝物を検出した。水酸化GR24標品を有機合成し代謝物との比較解析を行った結果、GR24代謝物は7-OH-GR24であると同定した。
(3)ソルガムに重水素標識5DSを投与し根浸出液中のSLをLCMS分析した結果、sorgomolに有意に5DSが取り込まれることを確認した。つまり、ソルガムではsorgomolは5DS経由で生合成されることが強く示唆された。次に、ソルガム根からミクロソームを調製し5DSからsorgomolへのin vitro変換試験を行った結果、5DSの水酸化にはシトクロムP450の関与が示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] The bioconversion of 5-deoxystrigol to sorgomol by the sorghum, Sorghum bicolor (L.) Moench.2013

    • 著者名/発表者名
      Motonami, N., Ueno, K., Nakashima, H., Nomura, S., Mizutani, M., Takikawa, H., Sugimoto, Y.
    • 雑誌名

      Phytochemistry

      巻: 93 ページ: 41-48

    • DOI

      10.1016/j.phytochem.2013.02.017.

    • 査読あり
  • [学会発表] ソルガムにおける5-deoxystrigol からsorgomolへの変換反応2014

    • 著者名/発表者名
      上野琴巳、本並宣子、中嶌瞳、水谷正治、滝川浩郷、杉本幸裕
    • 学会等名
      日本農芸化学会2014年度大会
    • 発表場所
      明治大学生田キャンパス
    • 年月日
      20140328-20140330
  • [学会発表] S.gesnerioides D14-like遺伝子の探索とストライゴラクトン加水分解活性の評価2013

    • 著者名/発表者名
      井上共生、藤岡聖、水谷正治、杉本幸裕
    • 学会等名
      第48回植物化学調節学会
    • 発表場所
      新潟大学
    • 年月日
      2013-10-31
  • [学会発表] 植物における5-デオキシストリゴールからモノヒドロキシストリゴラクトンへの変換反応2013

    • 著者名/発表者名
      上野琴巳、本並宣子、中嶌瞳、水谷正治、滝川浩郷、杉本幸裕
    • 学会等名
      第48回植物化学調節学会
    • 発表場所
      新潟大学
    • 年月日
      2013-10-31
  • [学会発表] β-カロテン生産菌を用いたストライゴラクトン生合成中間体カルラクトン酵素合成の試み2013

    • 著者名/発表者名
      桑原一真、上野琴巳、三沢典彦、水谷正治、杉本幸裕
    • 学会等名
      第48回植物化学調節学会
    • 発表場所
      新潟大学
    • 年月日
      2013-10-31
  • [学会発表] ヒマワリが分泌する根寄生雑草発芽刺激物質の解析2013

    • 著者名/発表者名
      梅田修平、上野琴巳、水谷正治、杉本幸裕
    • 学会等名
      第48回植物化学調節学会
    • 発表場所
      新潟大学
    • 年月日
      2013-10-31

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公開日: 2015-05-28  

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